2011年から何度も陸前高田市に足を運び、義援金支援やボランティア演奏などの活動を続けている陸前高田市生まれのはたけやま裕。
ニューアルバム「ハナミズキの願い」リリースを記念してフリーライブ&パーカッション教室を開催致します!
アルバムタイトル曲「ハナミズキの願い」は、陸前高田「ハナミズキのみち」の会のテーマ曲となっています。
この曲のお披露目も兼ねて、陸前高田市を皮切りにフリーライブ&パーカッション教室をスタートさせます。
プロデューサーの日本を代表するヴァイオリン奏者・古澤巌も参加決定!
※「ハナミズキのみち」の会とは…
陸前高田市の海側から山側に延びるシンボルロードに、避難路の目印としてハナミズキを植樹することを目的として立ち上げた会です。
パーカッショニストのはたけやま裕がアルバム「ハナミズキの願い」を3月12日に発売する。カホーン、ティンバレスなどずらりと並んだ楽器に、はたけやまの指が触れると、楽器が鼓動し輝きを放ち始める。
春まだ遠い季節に、うららかな日を思う「桜」は、はたけやまのオリジナル曲。寒い冬の間、蕾を固く閉じて忍んでいた桜が、暖かい光の日を迎え豊かに花開く姿に、人間の希望や前向きな思いを重ねることができる。カホーンの音は、前に進んでいこうとする人を鼓舞するような温かいもの。バードコールの音からは、厳しい冬を越え、訪れた春の光の中を、うれしそうに飛びかう小鳥たちの姿がまぶたに浮かぶ。
ラテン調に彩られた「ルパン三世のテーマ」では、ひとりでボンゴ、コンガ、ティンバレスを巧みに操り、技術の高さを光らせる。中盤にはそれぞれの楽器でソロの見せ場もあり、聴きごたえも十分だ。今アルバムのプロデュースも務めた古澤巌が奏でるバイオリンにからみついてくような音は、パフォーマーとしてのはたけやまの魅力を存分に感じることができる。
美空ひばりが歌った「リンゴ追分」は、民族楽器のウドゥー、アラブやトルコの音楽で用いられるダラブッカ、カホーン、ウェーブドラムなどを用い3部構成で展開。指技が引き立つ終盤の見せ場では、楽器の上で指を躍らせるはたけやまの姿が浮かぶようだ。メロディーをなぞるように、同じリズムでたたく「Parabras」は、不協する音をパーカッションで埋め尽くしていく。
宮澤賢治の童話「よだかの星」をモチーフにした同名曲では、美しいメロディーに対峙するような、激しいパーカッションが印象的。宇宙を感じるウェーブドラムは、果てが見えないブラックホールへと聴衆を引きずりこむ壮大さにあふれている。ウィンドチャイムは、物語の主人公である醜い鳥・よだかが姿を変えた星を想像させてくれる。
サイレンスホイッスルなど無数の笛や、チャフチャス、カシシ、ビブラスラップなどを用いた「Caravan」は、架空のジャングルを7拍子で構築。生まれた音は、国境を越えて取り入れた楽器と同様に、現実では共存しない動物があちこちから、顔をのぞかせるようなユニークなものに仕上がった。豪快に打ち鳴らすティンバレスは躍動感にあふれ、はたけやまならではのアレンジを楽しむことができる。
アルバムのタイトルにもなった「ハナミズキの願い」は、はたけやまが産まれた陸前高田で呼びかけられている「ハナミズキのみち」の会のテーマ曲として書き下ろしたもの。会は、東日本大震災で命を落とした人たちの遺志を継ぐため、山に続く避難道に植樹をしようというもので、「返礼」の花言葉を持つハナミヅキが選ばれた。
歌は「桜」に続き、佐藤竹善(Sing Like Talking)が担当。前を向いて生きる力強い決意を感じる歌声には、背中を押されるような温かさがある。コンガ、ウィンドチャイム、スレイベル、トライアングルなど、たくさんの楽器が登場する同曲は、思いが寄せられ植樹された木が花開き、空が薄紅色に染まった様子をうかがうことができる。
はたけやまの魅力は、パーカッショニストとして楽器に命を吹き込むことはもちろん、自ら作曲もし、アレンジもこなす多彩さだ。楽器に歌を歌わせるような演奏は、楽器を“たたき上げ”、自らのフィルターを通して表現をすることを大切にし生まれたもの。新作では、プレイヤーとして、アレンジャーとしての魅力を存分に味わうことができる。
西村綾乃
国立音楽大学卒業。
卒業時に日本打楽器協会新人演奏会で最優秀賞受賞。
桑田佳祐、井上陽水、由紀さおり、欧陽菲菲、イルカ、上間綾乃、上妻宏光(津軽三味線)、チェンミン(二胡)、古澤巌(vn)、女子十二楽坊等のサポートを務める他、ソロ活動にも力を入れている。
手数王ドラマー菅沼孝三氏とのバトルライブや落語好きが高じて春風亭昇太師匠をゲストに迎え、
落語と音楽のコラボライブを開催する等、その活動は音楽の域にとどまらない。